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こんにちは。行政書士の落合です。

「今の住まいも大切だが、愛着のあるあの街とも深く関わりたい」
「将来、移住を考えているけれど、まずは緩やかにつながりたい」

今、日本各地で広がりを見せている「ふるさと住民登録制度」をご存知でしょうか。これは、住民票を移さなくても「第二の市民」として登録し、自治体から行政サービスや特典を受けられる制度です。

「一つの場所に定住する」という従来の当たり前を越え、自分にとって大切な場所を自ら選び、主体的に関わっていく。この「自立した関わり方」は、これからの時代の新しいスタンダードになりつつあります。

本稿では、二地域居住の制度も絡め、この制度の魅力と、活用にあたっての法務・実務的なポイントを詳しく解説します。国(総務省)の打ち出すこの制度にまた一つ、理解が増えると幸いです。

1| 「ふるさと住民登録制度」とは何か?

通常の住民登録は、生活の本拠地に住民票を置く公的なものですが、「ふるさと住民登録」は、その自治体独自の「民間の住民登録」のようなものです。「観光以上、移住未満」の層を「関係人口」と呼び、地域との絆を深めてもらうことが目的です。

これは、2024年に施行された「二地域居住促進法」という国家戦略とも合致しており、今まさに追い風が吹いている分野でもあります。

 

2| 現在進行形で「関係」を育む自治体の挑戦

制度を単なるブームで終わらせず、独自の哲学で運用を続けている自治体があります。
 

例えば・・・

 

  • 茨城県行方市(なめがたし)
    市外から地域をサポートしたいという自立した意思を持つ方を「ふるさと住民」と認め、「ふるさと住民票(カード)」を発行。市街からのサポートの一方で、一定の公共サービスを提供しています。一方的な支援ではなく、相互の支え合いを仕組み化しています。

  • 兵庫県丹波市(たんばし)
    「いつも、いきたくなる、帰りたくなる」。温かいキャッチコピーを掲げ、ふるさと住民票を発行。パブリックコメントへの参加権を認めるなど、登録者を単なる「お客様」ではなく、地域の未来を共に創る「当事者」として迎えています。

これらの自治体に共通しているのは、登録をゴールとするのではなく、「自立した個人が、自分の意思で地域に関わり、貢献できる仕組み」を真摯に提供し続けている点です。

 

 

3| 希望の裏にある課題と、向き合うべき「姿勢」

もちろん、この制度はまだ発展途上であり、課題も少なくありません。過去には、運用コストや連携不足から継続が難しくなり、終了を選択した自治体もありました。

しかし大切なのは、それらを理由に立ち止まることではなく、国や地域が「どうすればより良い二拠点生活を実現できるか」という問いに対し、前向きに解決策を探り続ける姿勢です。行政が「ふるさと住民」を地域の未来を共に創るパートナーとして迎え入れ、必要な法整備を粘り強く進めていくこと。その真摯な積み重ねこそが、持続可能な関係を生む土台となります。

 

 

4| 二拠点居住の「実務的課題」

「住民票を移さない」からこそ、注意すべき法的・実務的なポイントがあります。

  • 空き家活用とリフォームの許可
    拠点となる家を借りる、あるいは改修して事業を始める際の契約や許可。

  • 郵便物と拠点管理
    住民票がない場所での書類管理や、留守中の事務管理契約。

  • 相続と出口戦略
    二拠点目に持った資産が、将来「負の資産」にならないための遺言や生前対策。

 

 

5| 「自立した関わり」が生む、新しい豊かさ

「ふるさと住民登録」を選択する方々に共通しているのは、「自分の居場所を、誰かに決められるのではなく、自分の意思で選択している」という自立した姿勢です。

一つのコミュニティに依存しすぎず、複数の地域に「住民」としての居場所を持つ。それは、依存を減らし、自立した個人として人生をより豊かにするための賢明な決断です。自治体に「何かをしてもらう」ことを待つのではなく、自らが一線を引いた適切な距離感を保ちながら、主体的に関わっていく。この姿勢こそが、地域にとっても、本人にとっても、疲れすぎない最高の関係を生みます。

 

 

6| まとめ ~一歩踏み出し、自分らしい「一線」を引く~

ふるさと住民登録は、単なる行政サービスではありません。それは、あなたが「どこで、誰と、どう生きるか」を再定義するための第一歩です。

今住んでいる場所に留まりながらも、もう一つの地域で責任ある役割を持つ。その活動が深まる中で、「この地で事業を興したい」「第二の拠点で新しい経営に挑戦したい」という想いが芽生えることもあるでしょう。その時、避けては通れないのが、複雑な許認可法人設立の手続きです。

手続きや法律の壁に戸惑うこともあるかもしれません。しかし、その不安を一つひとつ解消し、確かな「形(書類や契約)」にしておくことで、新しい生活やビジネスはより自由で、安心できるものに変わります。

当事務所では、二拠点生活の基盤作りから、地域での起業に伴う許認可申請、法務サポートまで、必要に応じて連携する他士業とトータルでお手伝いいたします。

将来、あなたが「あの時、一歩踏み出して本当に良かった」と思える未来を作るために。あなたの「第二の人生」の幕開けを、専門家としてバックアップいたします。

 

執筆者

行政書士おちあい事務所
行政書士 落合真美

遺言、任意後見、死後事務委任などの生前対策や相続手続き、各種許可申請などでサポートを提供。人に、事業に、寄り添うことを大切にしています。

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