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こんにちは。行政書士の落合です。

「終活」聞いて、あなたはどんなイメージを抱くでしょうか。
「自分にはまだ関係ない」
「財産がたくさんある人が書くもの」
そう思っている方も、きっと多いことでしょう。

例えば、終活でイメージされる「遺言書」。単なる法律の書類ではありません。 それは、人生の最終章を、自分らしく締めくくるためのメッセージであり、愛する家族、資産を譲り渡したい方への最後の贈り物なのです。

以前、遺言書の大切さなどについてはコラムで記していますが、今回は私がこれまでに向き合ってきた中で、心に深く残る、ある出来事を交えてお伝えしようと思います。それは、役所の窓口で起きたちょっとした感動的な物語でした。エピソードを交えたコラムとなります。よろしければ最後までお読み下さいますと幸いです。

 1| 遺言書は人生をつなぐ「バトン」

もう随分前のことになりますが、私は行政事務に携わっていたころ、亡くなった義理のお母様が遺した遺言書(公正証書)を持って手続きに来られたひとりの女性と出会いました。義理のお母様は90代半ばほどだったと記憶しています。その女性は当時70代。

内容としては義理の娘様であるその女性にすべての財産を遺すというもの。そして、遺言書を読み進める中で、私はある一文に目が留まりました。それは、遺言書に添えられた「付言事項」と呼ばれる、法的な効力はありませんが、遺言者の想いが綴られた部分でした。

そこには、義理のお母様からその女性へ向けて、感謝の言葉と温かい愛情が、まるで手紙のように書かれていたのです。

「あなたには、嫁いできてもらってから本当によく世話をしてもらいました。心から感謝します。」

私は、手続きに必要な遺言書の内容確認とコピーをし、窓口に戻ったあと、付言事項をその女性と読んで一緒に感動したのを鮮明に覚えています。遺言書が、生前の愛情を証明し、家族の絆を深く結びつける役割を果たした瞬間でした。法的な手続きを超えた、人の心の温かさがそこにはありました。

その女性は、遺言書が、愛を伝える最後の手段にもなるのだということを、身をもって感じられたようでした。遺言書の役目や効果などを私から伝えると、「私も、ちゃんとしておかなくちゃ」と、しみじみとおっしゃったのが、今でも私の心に深く残っています。

そして数年後・・・

私は再び、そのご家族とお会いすることになりました。
今度は、その女性の娘さんが、亡くなったお母様が遺した遺言書を持って、来られたのです。お母様は、かつてご自身が涙した「遺言書」を、今度はご自身の遺言書として娘さんへと託されたのでした。

親から子へ、そしてまた子から孫へ。遺言書は、単なる財産分与の書類ではなく、「人生のバトン」として受け継がれていく。この二つの物語は、私に行政書士としての使命を改めて教えてくれました。

 

 

2| 「終活」は「自分らしい人生を生き抜くこと」

多くの方は、「終活」というと、人生の終わりを意識して気が重くなるかもしれません。でも、私の経験から言えるのは、終活は「終わり」ではなく、「始まり」だということ。

ご自身の未来に備えることは、あなたが自分らしい人生を、最期まで力強く生き抜くための、とても大切な準備です。

遺言書は、残された家族を守り、争いを避けるためのものです。しかし、それだけでは十分ではないかもしれません。

もしもご病気などで判断能力が衰えてしまったら、どうなるでしょうか。ご自身の財産を管理したり、医療や介護に関する手続きを行ったりすることが難しくなるかもしれません。

そういった事態に備えて、あなたの人生を、あなたらしく守るための仕組みがあります。それが、遺言書と合わせて検討すべき任意後見契約死後事務委任契約などです。

  • 任意後見契約
    将来、判断能力が不十分になった場合に備え、あらかじめ「後見人」を定めて、自分の財産管理や療養看護に関する事務を委任しておく契約です。

  • 死後事務委任契約
    亡くなった後の葬儀や、医療費の支払い、公共料金の手続きなどを、信頼できる人に委任しておく契約です。

これらの備えは、あなたが「もしも」の時に、「誰に」「何を」してほしいかを、明確に意思表示するためのものです。それは、愛する家族に負担をかけることなく、ご自身の人生を最期までデザインするための、とても大切な手段なのです。

 

 

3| 未来への「ありがとう」を今から伝える

遺言書や任意後見契約、死後事務委任契約は、どれも難しい法律の書類のように見えるかもしれません。ですが、その本質は「未来へのありがとう」を形にするものでもあると、私は考えています。

「残された家族が、手続きに困らないように」

「私らしい最期を迎えるために」

「ありがとう、という感謝の気持ちを伝えたい」

そうした想いを形にするお手伝いをすることが、行政書士である私の仕事です。

私はこれまでも、そしてこれからも、人生の節目を迎える方々に寄り添い、お一人お一人の想いを大切にしながら、未来への準備をサポートしていきたいと思っています。

人生は、何が起こるかわかりません。だからこそ、今、元気なうちに未来の備えをすることが大切なのです。それは、あなたの人生を、より輝かせ、より豊かにするきっかけになることでしょう。

 

 

4| まとめ ~さよならは、言わない~

私たちは、いつか誰かと「さよなら」を言わなければならない時が来ます。でも、その別れは、終わりではありません。それは、新しい人生の始まりを告げる合図なのです。

遺言書や任意後見契約、死後事務委任契約は、あなたが新しい旅に出る時、愛する人たちに「さよなら」ではなく、「ありがとう。そして、これからもよろしくね」というメッセージを伝えるためのものです。

人生の「まさか」に備えることは、恐ろしいことではありません。それは、愛する人たちを守り、ご自身の人生を最後まで力強く生き抜くための、温かい心の証なのです。

もし、あなたがこのコラムを読んで、何かを感じてくださったなら、それはあなたの心が、未来の幸せな自分を求めているサインかもしれません。

あなたの人生の物語を、これから考えてみませんか。

 

執筆者

行政書士おちあい事務所 行政書士 落合真美

遺言や相続、建設業や産廃業などの許可申請でサポートを提供。人に、会社に、寄り添うことを大切にしています。

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