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こんにちは。行政書士の落合です。

日本で生活し、基盤を築かれた外国人の方にとって、「自分に万が一のことがあったとき、日本の財産はどうなるのか?」という不安は非常に切実な問題です。

「母国の法律が適用されるのか、それとも日本の法律か?」
「言葉や手続きの壁をどう乗り越えればいいのか?」

国際相続は、日本人同士の相続に比べて手続きの複雑さが数倍に跳ね上がります。本コラムでは、日本における外国人の遺言書作成について、法的なポイントから実務上の注意点まで詳しく解説します。

目次

1| なぜ外国人に「日本での遺言書」が必要なのか
  理由①:相続手続きの「準拠法」という高い壁
  理由②:不動産の「分割」に関するトラブル

2| 遺言の「方式」:日本で書いても有効か

3| おすすめは「公正証書遺言」一択である理由

4| 外国人の遺言作成における特有のチェックポイント
  ① 宣誓供述書(Affidavit)と翻訳の壁
  ② 遺言執行者の指定:誰が手続きを行うのか

5| 行政書士に依頼するメリット

6| まとめ ~愛する家族を守るために~

 

1| なぜ外国人に「日本での遺言書」が必要なのか

結論から申し上げますと、日本に不動産や預貯金をお持ちの場合、「日本で、日本の公正証書遺言を作成しておくこと」が、残される家族にとって最も確実な備えとなります。

 

理由①:相続手続きの「準拠法」という高い壁
日本の「法の適用に関する通則法」第36条では、「相続は、被相続人の本国法による」と定めされています。つまり、外国人の方が亡くなった後の相続人は誰か、法定相続分はいくらかといったルールは、原則としてその方の国籍がある国の法律に従うことになります。

しかし、日本の銀行や法務局(不動産登記)で手続きを行う際、外国の法律を証明し、それに基づいた膨大な書類を揃えるのは至難の業です。遺言書がない場合、日本の実務担当者が「誰に権利があるのか」を正確に判断できず、資産が長期間凍結されてしまうリスクが非常に高いのです。

 

理由②:不動産の「分割」に関するトラブル
国によっては「不動産はその所在地の法律に従う」というルール(相続分割主義)を採用している場合があります。この場合、銀行預金は本国法、日本のマンションは日本法と、適用される法律がバラバラになり、手続きが迷宮入りしてしまいます。あらかじめ遺言書で承継先を指定しておくことで、こうした法域の衝突を未然に回避できます。

 

 

2| 遺言の「方式」:日本で書いても有効か?

「日本で書いた遺言書は、法的に認められるのか?」という点は、最も多く寄せられる疑問の一つです。 これについては、「遺言の方式の準拠法に関する法律」により、以下のいずれかの形式を満たしていれば、有効なものとして扱われます。

  1. 遺言者が遺言をした場所の法(日本法)

  2. 遺言者が遺言をした時、または死亡した時の本国法

  3. 遺言者が遺言をした時、または死亡した時の住所地の法

  4. 遺言者が遺言をした時、または死亡した時の常居所の法

  5. 不動産に関する遺言について、その不動産が所在する場所の法

特に5番目の「不動産の所在地法」は実務上、極めて重要です。日本国内にある土地や建物を相続させる場合、日本の法律(民法)に則った方式で作成していれば、それだけで形式的な有効性が担保されます。日本に住んでいる方が、日本で、日本の方式(公正証書など)に従って作成することが、最も確実でスムーズな選択肢となります。

 

 

3| おすすめは「公正証書遺言」一択である理由

日本には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」がありますが、外国人の方には圧倒的に公正証書遺言をお勧めします。

 

項目 自筆証書遺言 公正証書遺言
信頼性 本人確認や偽造のリスクがある 公証人が作成するため極めて高い
言語の壁 日本語で正確に書く難易度が高い 通訳を介して作成が可能
不動産登記 法務局での手続きに時間がかかる場合がある 速やかに名義変更が可能
検認手続き 死亡後、家庭裁判所での手続きが必要 不要(すぐに相続手続きができる)
紛失リスク 紛失や隠匿の恐れがある 公証役場で原本が厳重に保管される

4|  外国人の遺言作成における特有のチェックポイント

作成にあたっては、日本人とは異なる特有の留意点があります。
 

① 宣誓供述書(Affidavit)と翻訳の壁
本国の戸籍制度がない国の場合、戸籍謄本の代わりに「宣誓供述書」を領事館等で作成する必要があります。当事務所では、こうした翻訳手配や書類収集のアドバイスも一括して行います。

 

② 遺言執行者の指定:誰が手続きを行うのか
相続人が海外に住んでいる場合、日本の銀行窓口に何度も足を運んだり、慣れない日本語で書類をやり取りしたりするのは現実的ではありません。 日本の法律や実務に精通した専門家(行政書士など)「遺言執行者」に指定しておくことで、相続人に代わって預金の解約や不動産の名義変更を迅速に代行できます。

 

 

5| 行政書士に依頼するメリット

外国人の遺言書作成は、単なる書類作成代行ではありません。国を跨ぐ複雑な法務コンサルティングです。

  • 個別具体的な法的調査
    本国法と日本法の適用範囲を整理します。

  • 実務に強い文案作成
    登記や銀行の手続きで必要かつ、確かな表現。

  • 公証役場との調整
     公証人への事前説明、通訳の手配、当日の立ち会いまで全てサポート。

  • 将来の不安を解消
    必要に応じ遺言執行者として、相続手続きまで責任を持って伴走します。

 

 

 

6| まとめ~愛する家族を守るために~

「死後のことは家族がなんとかしてくれるだろう」と考えるのは、一見、家族を信頼しているようですが、実は残された家族に膨大な時間と精神的負担を強いることになりかねません。

特に国際相続においては、言語や制度の違いから、家族が手続きの途中で疲れ果ててしまうケースがあります。 「自分の資産の責任は、最後まで自分で持つ」。 遺言書を用意しておくことは、日本で生活するうえでの誇りであり、大切な家族への最後にして最大の配慮でもあります。

複雑な手続きに翻弄される前に、まずは専門家による確かな道筋を手に入れてください。

 

執筆者

行政書士おちあい事務所
行政書士 落合真美

遺言、任意後見、死後事務委任などの生前対策や相続手続き、各種許可申請などでサポートを提供。人に、事業に、寄り添うことを大切にしています。

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